国産エッセンシャルオイル yuica は、高品質精油(アロマオイル)です。

まず、この事業の推進責任者である私(稲本 正)とアロマとの出会いについて述べるところから始めましょう。
私が木の香りを最初に意識したのは、小学生の頃にチャンバラの刀を作るために木を削った時、その香りに驚いたことでした。同じ頃、家を建てる事になりました。毎日学校から一目散に帰ってきて、無垢の木を削る大工さんの仕事を見ていて楽しいのと同時に、やはりとてもいい香りだったのも憶えています。
【アマゾンの森にて】
しかし、本格的にアロマに出会ったのはアマゾンです。私は『森の惑星』という本を書くためにアマゾンに行きました。広大なアマゾンの森林は昔、日本25個分くらいあったのに、今は13個分くらいにまで減少してしまいましたが、それでもやはり広いのです。熱帯の森は日本の森とは違います。樹種でいうと日本では1ヘクタールに30種類くらいの樹木があります。ところが、アマゾンでは、1ヘクタールに大木の樹種が300種類くらいもあるのです。
アマゾン川の中流にマナウスという百万人の都市があり、そこにインパ(INPA)と呼ばれているアマゾンの生態などを研究しているところがあります。インパに行き、ニイロ・ヒグチという森林研究者に会い、彼との話の中でローズウッドのことを知ったのです。「ここは原生の森なんだ。でも一つだけ問題があって、ローズウッドはもうない。ローズウッドだけ狙い撃ちして伐ったやつがいる」と言うのです。ヨーロッパ人がローズ=バラの香りがすると思うらしく、仏領ギアナのローズウッドはどんどん伐られ、ヨーロッパに輸出されたそうです。インパの実験林でそんなローズウッドの話を聞いたのが本格的なアロマとの出会いでした。同時に、ローズウッドは家具材などにも使われ、もう絶滅の危機に瀕していることも知りました。
香りに関してもうひとつ、私はオークヴィレッジの初期の頃から建築を手伝ってくれたある棟梁の事を思い出します。その人は朝仕事に来ると、ヒノキの鉋屑を口に入れるのです。「これを口に入れると体の調子が良だ、それでつい癖になったんだよ」と棟梁は言いました。「特に二日酔いの時はいっぱい噛むと治る」とも言っていました。考えてみたら、棟梁はヒノキのアロマを嗅いで元気をつけていたことになります。
私も仕事をしながらいろいろな木を削っていると、木の種類によって香りが違うということを体験してきました。そんな経験をしてきた私が、今回の日本産アロマ開発に踏み切ることになったのは、加工作業のひとつ、木材乾燥機の工程にありました。木を乾かす際に水分と少量の油が出るのです。いま思うといわゆる精油(エッセンシャルオイル)が採れていたのです。それから精油の研究、抽出実験をいろいろと試み始めました。
【モミの木】
自宅前のモミの木の枝葉から、水蒸気蒸留法でモミのエッセンシャルオイルの抽出に成功した時には感動しました。これまで捨てていたものから精油が採れる!ビジネスとして有望であるばかりでなく、林業を中心にした地場産業の活性化にもつながると確信しました。もちろん、私自身が10年近く前からアロママッサージの恩恵を受けていたことも、こうした私の決断の裏付けとなった訳です。
その結果、ヒノキ(木部/ 葉部)、スギ(葉部)、モミ(葉部)、アスナロ(木部)、ヒメコマツ(木部)、ミズメザクラ(枝部)、ニオイコブシ(枝葉部)、クロモジ(枝葉部)、サンショウ(果皮部)の精油を水蒸気蒸留法で抽出し、製品化することに成功しました。
この文章は、日本の森から本格的アロマを生み出す私たち正プラスの挑戦の経過を記したものです。文章中の見解はあくまでも私や正プラス(株) のスタッフの経験に基づく個人的な感想であることをおことわりしておきます。
稲本 正